Twilight

白日の喧噪が薄らぎ万物がその形姿を背景に溶け込ませる日没時、 今日を振り返り、明日に思いを馳せる。
窓に明かりが灯り、会話が始まる。
明日も良い一日でありますように.......。
Stone cutter (鉱物研磨職人) Aquilax O

ドミニカン・ブルーアンバー「フラワーズ グリッター」2点組

      2016/06/29


アンバー世界の深さは底が知れない。
今日の2点はそうとしか形容しようがないドミニカのレアアンバーの極めつけです。

遡ること約2ヶ月、2月の半ばだったと思います。
ドミニカンアンバー原石の整理をしました。2月20日リリースの「FOSSIL OF MANY MANY INSECTS. DOMINICAN GREEN AMBER. 148.60ct.」に大いに触発され、他にもとんでもない原石があるかも知れない、そう考えてのことでした。


8年から4年ほど前までに主に現地で買い付けたドミニカンブルーアンバーの原石。これは現在のストック。

右はプレカットした原石。


特徴のはっきりしたものはひとつひとつ整理。

この中に潜んでいたのが、今回の2点でした。
最初はこれまで経験したことのない不思議なグリッターを発見、興味をそそられカット研磨してびっくり。
「とんでもない原石があるかも知れない」という予感が的中した、という訳です。

 

(1)La Toca Mine BlueAmber Extremely Rare. 40.30ct.

ドミニカン ブルーアンバードミニカン ブルーアンバードミニカン ブルーアンバードミニカン ブルーアンバー
以上4枚の写真は内部を観察するため、半透過光で撮影。

内部に見える花びらのような花火のような形状、原石の一部をカットした段階では「ひょっとして花の化石?」そう早とちりしました。しかしこれはグリッターの一種です。しかしこれらがどのようにして形作られたのか、いくら調べてみても納得できる答えが見つかりません。
ヨーロッパのあるコレクターは「花びらの化石」などと荒唐無稽な記録を公にしていますが、実際カットした立場から断言できることは「化石」では全くない。
稀ですが蘭の花弁がアンバー内部で化石化したものは何点か目にしてきましたが、それらは一目瞭然、花弁の特徴を忠実に伝えています。

内部に留保されていた液体あるいは気体がなんらかの外的要因によって(例えば温度の急変、外圧、雷などの電気)バーストしたのではないかと思いますが、それは推測の域を出ません。仮にバーストだとすると、やはり三次元にグリッターが形成される可能性が大きい、だとすると単に外圧が影響してのことなのか..........。
このグリッター現象に限らず、アンバーとりわけ発光性アンバーの世界には解明されていない要素が沢山残されています。時間とお金さえ許せば系統立てた調査研究そして出版といったことも可能だとは思いますが、日々の仕事に翻弄されている体たらくでは、なすすべもなく、残された時間ばかりが恨めしく思えてなりません。

さて今日の2点、分類する便宜上「ドミニカン・ブルーアンバー「フラワーズ グリッター」と名付けました。
さらなる驚き、それは次の写真をご覧ください。
ドミニカン ブルーアンバー
窓際に面した部分、上部のハイライト部分がそうですが、外からの自然光を浴びて美しく蛍光発光しています。
研磨中も手元を照らす照明の下でそれらしい蛍光発光を確認することができましたが、表面の仕上げ磨きが終わり、撮影して、改めて驚くような美しさです。
前後しましたが、この原石はドミニカのかつての名鉱山「La Toca」から出たもの。アンバー質の透明度の高さは世界でもトップランク。ここまで磨き込むと、あたかも液体の塊のようです。
春の「爆弾低気圧」後の澄んだ外気、ブルーアンバー撮影には理想的な気象条件だった、ということも言えますが、それにしても美しすぎる!!

(2)La Toca Mine BlueAmber Extremely Rare. 37.70ct.

これらの特徴は次にご紹介するさらなる1点にも共通したことです。

以上の2点、いかがでしたでしょうか。
これは勝手なお願いですが、今回の2点はジュエリーへの加工は承りません。コレクションとして2点1組でリリースしたいと考えております。
ご興味をお持ちの方、いらっしゃいましたらご連絡をお待ちいたしております。
カラット単価など、改めてご相談させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

追記:このタイプ、つまりフラワーグリッターはすべて熱処理などによる人工物と断定している方々がいらっしゃるようですが、工業化されたバルチックアンバーの界での話でしょう。ドミニカ共和国にはそこまでして金儲けをしようという風土や技術はありません。
これらは坑道から掘り出された原石からカット研磨したもの。人口加工などしてしまったのでは、複雑な蛍光発光は失われてしまいます。
狭隘な知識や経験からの軽はずみな断定は真実を捻じ曲げ、人々を惑わすだけです。
GIAなどによる成分分析、鑑別結果などを踏まえた上での根拠ある内容を発信すべきだと考えております。

ドミニカン・ブルーアンバー「フラワーズ グリッター」2点組は完売しました。

ありがとうございました。

 - ドミニカ La Toca, 琥珀(コハク=アンバー)