Twilight

白日の喧噪が薄らぎ万物がその形姿を背景に溶け込ませる日没時、 今日を振り返り、明日に思いを馳せる。
窓に明かりが灯り、会話が始まる。
明日も良い一日でありますように.......。
Stone cutter (鉱物研磨職人) Aquilax O

メラネシア マルチカラー シーアンバー 16.10ct.

      2017/03/31

メラネシア マルチカラー シーアンバー 16.15ct.  100%ピュア・ナチュラル。

 

まずいことになってしまった。
ブログを書こうかという時に、グールドを聴き始めてしまった。
曲は今もヘッドフォンから流れている。1955年6月ニューヨークのCBSスタジオでモノラル録音されたバッハのゴルドベルク変奏曲

ここではグールドはピアノを弾いてはいない。いや、彼にとってピアノは道具でもなければ武器でもない。体(=空だ=殻だ=身体などといった現代思想めいた概念ではない)そのもの。これは大事なことだ。体の一部などという他人事ではなくピアノが体だということ。
まして、スコアを弾いているといった空騒ぎでもない。スコアは目の前にあるにしても、見ているのはもう一枚のスコア。言ってしまえばスコアが見える演奏ほどつまらないものはない。
それがグールドの演奏だ。

この演奏が録音されるわずか半年前までのグールドはカナダで知られている程度だった。
CBSスタジオから遡ること約半年、1955年1月6日、グールドはベートーヴェンの『ソナタ第30番』とバッハの『パルティータ第5番』をひっさげてアメリカでのデビューを果たした。
それはそれまでの常識を覆す鮮烈な演奏だった。カナダのグールドは一晩にして世界のグールドへと大飛躍を果たした。
その演奏にど肝を抜かれたCBSのディレクター、オッペンハイマーは翌日、終身録音契約を結んだ。この電撃契約は、まさに抜け駆けだった。

レコーディングに向けて曲目の選定が始まった時、グールドが主張したのが常識的にはサビもなければ聞かせどころにも乏しい割に演奏がややこしいと考えられていたゴルドベルク変奏曲だった。しかもこの曲にはすでに相場が出来上がっていた。あの鬼気迫る相貌の(失礼)ワンダ・ランドフスカが193年に録音したハープシコードでの演奏がある。それで十分ではないか。それがCBS陣営の「常識」だった。
しかしグールドは自己の主張を押し通した。押し通したことによってゴルドベルグ変奏曲は壮麗で光煌めく名曲となった。ゴルドベルグなんか売やしない、そう信じていたCBS陣営はここでもど肝を抜かれ沈黙した。レコードは記録的なヒットとなった。それから60年を経た今も、彼グールドの『ゴルドベルク変奏曲』はこうして私の仕事の邪魔までしているとういうわけだ。

録音当日のグールドの出で立ち、持ち物、演奏スタイルがまた従来の常識を大きく逸脱していた。
その話は次回に譲ることにして、曲も終わったことだし、とにかくリリースへと気持ちを切り替えることにする。

いやいや、グールドについて触れる以上、電撃契約に至る人と人との「出会い=偶然性」ということについて。
さらにグールドが愛読していた夏目漱石の『草枕=Three Cornered World』についてもぜひ触れたい。
狙いは「常識」と「非常識」いうことに行きつきそうだが・・・。

 

なんだか苦し紛れの繋ぎのようで恥ずかしいのですが、今日リリースのメラネシアのシーアンバー(漂着琥珀)、これは琥珀という概念、狭い常識を覆してしかるべき代物です。

この1点の撮影は前後2日間、時間数にして6時間以上、押したシャッターの回数は300回を超えてました。真の姿が定着できたのではないかと思います。

いつものことですが、光源はポートレイト用撮影ライト。ナチュラルな光源です。
ブルーが浮き出ている5枚の写真は背面、斜め背面、真横方向からそれぞれピンポイントライトで内部に光を透過させてます。
ゴールドっぽい表面の残る写真2(最後の2枚)は手前からの順光で撮影、この場合ピンポイントでの光は当ててません。ごく自然な姿、だと言えます。

メラネシアの漂着琥珀については、これまでにも何度となく触れてきました。これが世界で最も注目されている新発見の琥珀であること。
オーストラリアでは国の研究機関で専門チームが研究対象としていること。琥珀に対する過去の「常識」を覆す稀少な存在であることなど、この琥珀の特異性については列記すればきりがないほどです。
古生物学分野での研究対象であることから、一般市場にはほとんど出てきません。それは今後も変わらないことと思います。(これら経緯については次のエントリーに詳しく書きました「メラネシア シーアンバー 21.10cts.-2015/9/9」)
美術的観点からこの琥珀に取り組みカット研磨しているのも世界で数人というのが現状です。

梅雨に入り今年は殊の外、里芋の小芋が美味い。
早いとこブログとカタログページを片付け、衣被を酒の肴に、といったところです。
tw1600609-002 tw1600609-003tw1600609-004tw1600609-005tw1600609-006tw1600609-007

メラネシア マルチカラー シーアンバー 16.10ct. Workページへ → 完売しました。

 

 - メラネシアの琥珀, 琥珀(コハク=アンバー)