Twilight

白日の喧噪が薄らぎ万物がその形姿を背景に溶け込ませる日没時、 今日を振り返り、明日に思いを馳せる。
窓に明かりが灯り、会話が始まる。
明日も良い一日でありますように.......。
Stone cutter (鉱物研磨職人) Aquilax O

陶磁器のような透明感 - ビスビー アイスブルー 3.65ct.

      2016/11/10

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桜桃忌

  前回だったか前々回だったか、グールドについて少し書きました。
誤解を恐れないで白状してしまえば、私にはグールドについて書けるような素養、教養といったものは微塵もない。
だってそうでしょう、彼を直接知っているわけではないんだし、時代を共有したわけでもなければ音楽を専門的に学んだわけでもない。
でもなお何かを書いておきたい。日々のメモのように。メディアがブログだという気安さに背中を押されて、勝手気儘に想いを連ねるというのがスタイルと言えれば言えなくもないわけで、気負うことなく淡々と記していこうというのが、最近の着地点です。

本人を知りもしないのに、私はグールドという人に魅力を感じてきた。彼の書簡集を読んだ時、ステージやスタジオでは決してあからさまにはしないであろうその人の叫びや呟きが聴こえた、と感じた。同じようなことは分野こそ違え画家ゴッホにも当てはまる。
書簡を偏愛するわけではないが、書簡には書き手の本音が出てしまう。小説家であれば行間に隠れた秘密が不用意にフッーと浮かび上がってくることがある。音楽家であればその音に至る心の襞やどのような景色を見つめていたかなど、耳には届かなかった音が聴こえてきたりもする。それを作為と決めつけるのが今の時代かもしれないが、そんな時代が昔からあったとは思いたくない、ただそれらの暗号を受信し解読できる精神状態の時、という前提があってのことです。それは良くも悪くもです。

昨日は6月19日、桜桃忌でした。
68年前、昭和23年のこの日、入水心中をした作家太宰治、愛人山崎富栄の二人の遺体が玉川上水で発見された。共に襦袢の赤い紐で結ばれていた、とはよく知られていることです。
太宰39歳、富栄29歳。

幼稚園に通っていたころ、文学少女というより不良少女を気取っていた20歳を過ぎたばかりの母に連れられ、三鷹禅林寺に連れられていったことがあった。雨の降る梅雨時だったような。人影はほとんどなく、母は傘を傍らに置くとクチナシを手折り、「濃い匂いでしょ」そんなことを私に言った。
あのころ、母は時おり座り机に屈み込み、書簡を認める後ろ姿を何度となく目にすることがあった。墨の匂いを漂わせていた母の背中が妙に綺麗だった。

グールドの続きを書く予定でいたというのに、脱線してしまいました。
脱線ついでに太宰の書簡です。
それは一昨年11月、太宰デビュー間もない26歳の時に、佐藤春夫に宛てたもの。
そこに太宰は次のような言葉を吐いた。
「第二回の芥川賞は、私に下さいまするやう、伏して懇願申しあげます」
「佐藤さん、私を忘れないで下さい。私を見殺しにしないで下さい」
抑えがたい尿意にも似た切迫した心情。まあ、無頼派ですから。

この書簡自体は埋もれていたものですが、当時の太宰の心情、事情は山岸外史著 『人間太宰治』に詳しく書かれてます。
良くも悪くも心に残りつづける作家です。

桜桃忌、驟雨に見舞われました。

 

アイスブルー

今日のリリースはアリゾナ州ビスビー鉱山産ターコイズ。 この鉱山は石質が緻密で硬いことから、陶磁器の肌を思わせる艶ややかで透明感に満ちた青で知られていますが、この石の青はさらに特別です。
アイスブルーを呼ばれ、特別視されてきた極め付きのビスビーブルー。色の安定性、堅牢さでも定評のあるターコイズです。
一点の曇りさえ見られないターコイズの結晶。ダークブラウンのマトリクスと鮮明なアイスブルーとの対比が印象的な逸品です。
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ビスビー アイスブルー 3.65ct. - 完売しました。

 

 - ターコイズ=トルコ石, ビスビー