Twilight

白日の喧噪が薄らぎ万物がその形姿を背景に溶け込ませる日没時、 今日を振り返り、明日に思いを馳せる。
窓に明かりが灯り、会話が始まる。
明日も良い一日でありますように.......。
Stone cutter (鉱物研磨職人) Aquilax O

Aquilax#48 黒珊瑚と秋色淡水パールのブレスレット

      2016/12/05

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アジャスターを追加加工しました

10月9日追加更新

ご注文をいただきましたお客様の手首周り18cmに対応できるよう、アジャスターを追加加工(無料)しました。

995シルバー叩き締めのジャンプリングを3個作成し、先端部分にアフガニスタンのアンティークブラス・チャーム。

装着サイズ18cm、余裕を持って18.5cm、19cmでも着用できます。

末長くご愛用ください。ありがとうございました。

 

以下、本文です。

 

2plus1 Aquilax#48,Black coral and Fresh water pearl bracelet.

秋です。

いえいえ、時候のご挨拶ではなく、このブレスのテーマです。

秋という言葉、季節感として思い浮かぶのは食欲、スポーツ、読書、実り・・・、一般的と言えば一般的すぎますが、TVなどから流れてくる言葉と言えばそんなところなのかもしれません。道ですれ違った顔見知りの方と交わす言葉としてもある意味、適切なんじゃないかと思います。

ところが、

「近頃は虫の鳴き声がなんだか物悲しくて・・・」

開口一番、そんな言葉をかけられては、一瞬相手の顔を伺い、話の糸口さえ見失ってしまいそうです。

 

そういえば先日こんなことが。

暑かった夏や台風の話に一生懸命のおばあちゃん。方や、最近はすっかり国産の栗を見かけなくなった。死んだおじいちゃんは栗ご飯が好きでね。いつも喉に詰ませるんじゃないかって、心配しましたよ。

どうしても会話の一致点は見いだせないのだが、そんなことはお構いなし。絶妙なタイミングでお互い言いたいことは通じ合っているようでした。共に同じ話題を何度も繰り返し、満足した面持ちで、それでは失礼します。

ドリフの世界、と言えなくもないのですが、やはり秋ならではの長閑な光景でした。

秋の色

脱線話が続きそうですので、見出しを立てました。

ここからは今日のブレスレットのテーマ、秋の色について書こうかと思います。

まず冒頭の写真を、もう一度掲載します。

2plus1 Aquilax#48,Black coral and Fresh water pearl bracelet.

秋を表現する素材として中央に配した淡水パール、かなり以前に仕入れた10mmアップ、けっこう大きめの珠です。 産地は中国、染めの淡水パールです。

もともと、染料のゴールドが強く陵辱されたような染め。そのままでは使いたくない風合い。ここでも研磨です。

同じロットの1個を捨て珠として、カッターで真っ二つに切断。切断面を観察して研磨に適するかどうかを判断します。 しっかりしたパール層。染めの染料も幸いごく表層に留まり、染料による内部への侵蝕はみられませんでした。 パールに研磨とはかなり野蛮な行為かもしれませんが、結果が良ければイメージしている「秋色」が得られるかもしれない。そんな一か八かの研磨作業。

黒サンゴの色艶、質感と対比しながら、この感じ、と思える層まで染料と表層を磨き落とし、磨き込む。

研磨と艶出しを繰り返し、最終的にイメージしていた色調にたどり着けました。

日本の伝統色に置き換えたのが次のカラーチャートです。

淡水パールの色

砥粉色

とのこいろ

Tonoko-iro

枯色

かれいろ

Kare-iro

根岸色

ねぎしいろ

Negishi-iro

涅色

くりいろ

Kuri-iro

かなり大雑把ですが、だいたい上の4色が溶け合い重なりあった微妙なグラーデーションがこのパールの色のように思えます。

実りの秋の色、というより、刈り終わった田畑、カサカサ音を立てる落ち葉の世界、そんな色、イメージのブレスレットを組んでみようという最初のイメージにかなり近づけたように感じてます。

黒サンゴの黒

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ところで黒サンゴですが、これも「黒」と言ってしまえばそれまですが、実際は微妙なトーンが複雑に重なりあった黒です。同じように日本の伝統色からこの黒を構成している要素を4色に絞り込んで拾い上げてみました。

黒紅

くろべに

Kurobeni

蝋色

ろういろ

Rou-iro

黒壇

こくたん

Kokutan

濡羽色

ぬればいろ

Nureba-iro

緑青について

これらのパーツの中できっと気になる要素があるのではないでしょうか?

1000年以上を経たアンティークのヤクボーン・ビーズに染み込んだ緑青です。 これは挟み込まれた銅(純度は低いようです)が酸化し緑青となって両端のヤクの骨に染み込んだ色です。
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ヤク(家畜化された種としての学名はBos grunniens、野生種はBos mutus)は、ウシ目(偶蹄目)ウシ科ウシ属に分類される偶蹄類。

出典元:Wikipedia - ヤク

ビーズは昔タイの地方都市チェンマイ郊外にポツンと店を開けていたモン族(山岳民族の末裔)家族が営む雑貨屋の店先で探したもの。古いものも新しいものも見境なく雑然と並べられたお店で、中には驚くほど完成度の高いアンティークシルバーのバングルなどもあり、これは今も愛用するひとつです。

古い時代のヤクの骨は主にビルマの山岳民族やチベット族などによって大切に扱われ、装身具やビーズとして伝えられています。

緑青には毒性が?

タイトルの「緑青」についてです。

日本では昭和の後期まで「緑青」は毒性が強い、と言われてきました。私も長い間そのように思い込んできました。

ところが近年、東大医学部教授和田攻助氏の研究実験の結果、この緑青猛毒説が覆されました。当時の新聞, TVなどで報道されましたが、一般的には毒性があるのでは、といった認識は払拭されてはいないようです。

詳しい記述は次の引用をご参考になさってください。

緑青(ろくしょう)とは、銅が酸化することで生成される青緑色の錆である。銅青(どうせい)や銅銹(どうしゅう)ともいう。銅合金の着色に使用されたり、銅板の表面に皮膜を作り内部の腐食を防ぐ効果や抗菌力がある。

出典元:Wikipedia - 緑青

金や銀が高騰し、ジュエリー制作には高騰以前の数倍もの地金費用がかかる時代になってしまいました。 私的には銅や真鍮などの金属の良さを見直し、積極的に導入していきたいと考えております。

カレンシルバーは半燻し

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このブレスレットではカレンシルバービーズの刻印を燻し、周囲は極力オリジナル性を活かしました。延長線上のフッククラスプの鏡面仕上げとのバランスも悪くはありません。全体にシンプルな構成ですので黒珊瑚の存在感も大きく、黒く燻すより効果的だと思います。

通し紐は3mmの革ひも

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すべてのパーツは直径3mmの革ひもでつなぎました。

フッククラスプの曲がりも着脱のしやすさと、フィット感をよくするため、微妙に調整してあります。

パーツ間には程よい遊びをもたせ、パーツとパーツの間に覗く革ひももアクセントとして長さを調整しました。

全長17.5cm、一番大きなパーツの直径が約11.60mmありますので、装着時の内径(手首周りの実寸)は15.5cmになります。短めのブレスレットです。

これより長いサイズへは925シルバーのアジャスターの取り付け(無料)で対応いたします。 ご注文の際には手首周りの実寸サイズをご連絡ください。

使用パーツ

  1. ハワイマウイ島沖で採取された黒珊瑚(サンゴ)
  2. 中国産淡水パール10mm(染め)オールドストック
  3. ビルマ産アンティーク ヤクボーンビーズ(コッパーサンド)
  4. カレンシルバーパーツ

  5. 国産925シルバー フッククラスプ
  6. チョコ&ブラウンのバイカラー高品質牛レザー3mmコード

サイズ

  • 全長17.5cm(装着時15.5cm)最大直径幅11.60mm
  • サイズの変更は995シルバー(ほぼ純銀)のアジャスターで対応
  • Aquilax#48 – 黒珊瑚と秋色淡水パールのブレスレット カタログページへ - Sold out.

     

     

     - Aquilax