Twilight

白日の喧噪が薄らぎ万物がその形姿を背景に溶け込ませる日没時、 今日を振り返り、明日に思いを馳せる。
窓に明かりが灯り、会話が始まる。
明日も良い一日でありますように.......。
Stone cutter (鉱物研磨職人) Aquilax O

ローンマウンテン、異色の 2.90ct.

      2016/12/28

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これもまた、ローンマウンテン

撮影の難しい青

この写真から、即座にローンマウンテンと断言できるターコイズファンの方は、かなりターコイズに精通なさった方ではないかと、思います。

 

ローンマウンテン ターコイズといえば、概して濃い目の青にブラックウェブ、というのが呪文のように唱えられている通り相場です。しかしこの鉱山の石はそう単純でもありません。一口に青、と言っても、ローンの場合単に青で済まされない複雑な色味を持っています。

大概は青を強調気味に撮影しがちですが、微妙な色調は簡単には捉えることができない。撮影するにはかなり厄介な石、というのが私の感想です。

 

ネット上には様々なローンマウンテンが溢れていますが、それらの中でいつも感心する写真データがあります。

アメリカのChris Pruitt Jewelryというサイトに掲載されている「Lone Mountain Turquoise」の写真です。 このページではこの鉱山の多彩なバリエーションがかなり正確に情報発信されていると思います。

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画像出典元:Chris Pruitt Jewelry

ジュエリーのデザインはコンテンポラリー。そのシンプルな美しさ、ジュエラーの上質なセンスに感服します。

 

音楽的な美しさ

それではリリースの2.90カラットについてです。

カット初期の段階で白っぽい外皮に覆われた原石の中から現れた「青」、晴れ渡った秋空のように、染まるような青でしたが、私は特に驚きは感じませんでした。その青はこの石本来の青ではない。カットマシンのポンプから送られている水に濡れた青だからです。

 

しかし驚きはその後、仕上げ工程に入る一歩手前でやって来た。

まるでキャンデラリアを思わせるような斑紋。淡い茶色に縁取られた模様。全面を覆い尽くすかのように分布した繊細な模様。正確な色味を捉えるために、まる一昼夜自然乾燥させ、石の湿度を自然の状態に戻すことに。

Lone Mauntain Natural Turquoise

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濡れて鮮やかさを増していた青は、穏やかさを取り戻し、パステルを混色したような優しいブルー。それはこれまでに何度となく目にしてきたローンマウンテン独特の透明感に満たされた青の系列。厳密には、見分けるのが難しいほど、かすかな緑を含んだ青です。

その濃淡は穏やかな軽快さ、躍動感さえ感じる明るい青。一つ一つフレーズが重なり合い溶け合うテレマンの四重奏曲のように。

ローンマウンテン ナチュラル ターコイズ 2.90カラット

この石もまた慎重に光源設定をし、映り込みを極力避け、石そのものの容姿を正確に捉えるよう撮影に配慮しました。

 

最後の写真は背面の様子です。堅牢なローンマウンテン、やはりバッキングは不要と判断してのソリッド仕上げです。

Lone Mauntain Turquoise Solid

あと1点で仕事納めです

今年も本当にあっと言う間の一年でした。

これで仕事納め、とも考えてましたが、やり残した仕事があとひとつ。

9月16日の『ジェムシリカ クリソコラなどの極小ビーズをフルハンドで制作』でご紹介したインスピレーション鉱山産ジェムシリカ クリソコラ。

ムービーでは3点の制作経過をご紹介してますが、1点はムービーをご覧になられたお客様からのご要望で、既に納品済みになりました。

 

残る2点ですが8.45カラットはカタログページの品です。

さらなる1点は最終工程前の状態でストック中でした。3.20カラット前後で完成の予定です。

仕上げ工程を経て、明日、時間が許せば撮影予定です。多分これが今年最後のリリースになるのではないかと思います。

 

ローンマウンテン ナチュラル ターコイズ 2.90ct. Workページへ

 

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