Twilight

白日の喧噪が薄らぎ万物がその形姿を背景に溶け込ませる日没時、 今日を振り返り、明日に思いを馳せる。
窓に明かりが灯り、会話が始まる。
明日も良い一日でありますように.......。
Stone cutter (鉱物研磨職人) Aquilax O

マルチレイヤーウェブ ダマリ18.55ct.

      2017/02/15

形状か、バランスか

形状が先か、それとも全体の模様バランスを採るべきか?

ウェブやマトリクス模様のある石をカットする時に思い悩むのがこの二者択一。

形状を優先してカットした場合、ともすると折角のウェブや模様が犠牲になりやすい。

一方、その反対の場合、往々にして不安定あるいは不定形なフォルムになりがちです。

形状良し、全体の模様バランス良し、とはなかなかいかないのが常です。ですが、このダマリでは両者揃っての欲張りな思いを満たすことができたんじゃないかと思います。

石のツヤ・テリは十分。磨けば磨くほど、といった塩梅でした。

マルチレイヤー?

タイトルの「マルチレイヤー」とはいかにも思わせぶりで気になる一言だと思います。これはこの石の構造というか、特性を一言でお伝えしたくて思いついた言葉。そのような種類のダマリが分類分けされてのことではありません。つまりここだけの話、っていうやつ。

具体的には一番上の層が光で金色っぽく煌めいている褐色のレイヤー。そのすぐ下の層は濃いモスグリーン、さらにその下にはモスから少し白っぽい霞がかった「シャトルーズ」。そんな重なり合いがこの石の模様の素性です。

キレイキレイではなくリアリティ

層と層が重なり合い、あるいは溶け合い、干渉し合ってこの世界が成り立っています。 そこを忠実にカメラで再現したいと、今回は何枚かの写真データに工夫を凝らしました。レンズを通した「石」ではなく、目で見た「石そのもの」をデータ=写真として伝えるために。

このダマリが持っているリアリティを伝えるにはキレイキレイではだめです。むしろ荒っぽさを前面に押し出した写真でないと。それはきっとこの石の骨格、筋肉、血管なのかもしれない。

光の当て方や強弱を調整しながら、この重なり合ったレイヤーの複雑で微妙な色の変化、模様の繋がりがリアルに表現できたのではないかと思います。

前面はいつもの鏡面磨き。ワイルドな雰囲気の石ですが、磨きの精度で艶やかな繊細さを出しました。

とまあ、きょうも自画自賛の連続ですが、良い原石からカットした良いダマリ、普通ではないダマリです。

 

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 - ダマリ=ダメール