Twilight

白日の喧噪が薄らぎ万物がその形姿を背景に溶け込ませる日没時、 今日を振り返り、明日に思いを馳せる。
窓に明かりが灯り、会話が始まる。
明日も良い一日でありますように.......。
Stone cutter (鉱物研磨職人) Aquilax O

Borneo West Kalimantan Amber. 3type

      2016/09/16

昨日、信州は3時ころから初雪。
窓を開けると正面の南アルプス、東に立ちはだかる美ヶ原高原が厚い鉛色の雲に隠れたかと思う間もなく、雪の匂いを含んだ冷たい風が吹き荒び、一気に冬景色が押し寄せて来た。重く厳しい冬の訪れ。
数分前までの小春日和がフェードアウトし、映画のシーンが変わったような数分間だった。
完成したボルネオアンバー3点、その撮影準備中の空の急変だった。
しかしこの日は起きた時から気持ちはすっかり撮影モード。
窓から差し込む自然光では光量不足になる。
スタジオ撮影用の照明を担ぎ出し、自然光4、照明6といった感じで撮影を強行した。

一口にボルネオアンバーと言っても、すべての特徴を語るのは難しい。
ボルネオ島には十を超える産地が点在、それぞれ原石の特質は著しく異なっている。
今回リリースの3点はKakimantan地方の西部、West Kalimantanで産出されたもの。

kalimantan Amber Cloudy Honey / Blue and Black 44.70ct.kalimantan Amber Cloudy Honey / Blue and Black 44.70ct.kalimantan Amber "Cloudy Honey / Blue and Black" 44.70ct.
幅 17.40 mm、長さ 49.20 mm、最大厚 15.90mm
全面超精密ベルベットスキン仕上げ。
(詳しい写真は →flickr photo stream でご覧頂けます)

Kalimantan Ruby Red and White Amber / Luminescence color :Blue and Purple. 87.85ct.Kalimantan Ruby Red and White Amber / Luminescence color :Blue and Purple. 87.85ct.kalimantan Ruby Red &White Amber. Luminescence color Blue & Purple.

幅 30.60 mm、長さ 43.90 mm、最大厚 19.30mm
全面超精密ベルベットスキン仕上げ。
(詳しい写真は →flickr photo stream でご覧頂けます)

alimantan Amber Transparent / Deep Blue , Purple and Black amber 56.90ct.alimantan Amber Transparent / Deep Blue , Purple and Black amber 56.90ct.kalimantan Transparent & Black Amber.
Luminescence color Deep Blue & Purple.
幅 26 mm、長さ 23.85 mm、最大厚 24 mm 56.90ct.
全面超精密ベルベットスキン仕上げ。
(詳しい写真は →flickr photo stream でご覧頂けます)

ご覧のとおり、West Kalimantanという限定された地域でさえ、このように様相が異なる。
10月、11月、2ヶ月間で約70kg、800点を超えるボルネオアンバーの原石を入手することができた。
思えば不思議な出会いだった。
最前の夏前までは、ボルネオアンバーを入手するなどということは夢のまた夢、まさに幻のアンバーだった。
ボルネオで発光するアンバーが出るらしい。そんな「噂」に心はときめいていた。しかしルートは見当もない。
ドミニカンブルーの時は、事前に最小限の情報は得ていた。少ない情報を携えドミニカ共和国に渡り、運を天に任す、といったスタイルで臨んだ。
ドミニカのMr.BlueAmberことMr.Hermannとの運命的な出会い、そこから私とブルーアンバーの歴史が開始された。
その後この世界の奥深さに翻弄されつつも、独自のスタイルを生み出そうと取り組んできた。
ドミニカからメキシコ、ニュージーランド、アラスカ、ミャンマー、そしてアジア赤道地域。
数年前までこれらの地域で蛍光発光する琥珀の存在はほとんど知られてはいなかった。
原石を探し求め、構造、組織を見極め、カット研磨する、そんな毎日がこの数年だったような気がする。
現在取り組んでいるのはボルネオ、ジャワ、スマトラ各地域の琥珀。
今日ご紹介の3点はまだ出発点にすぎない。
来週さらに希少な「Papua Amber」「Aceh Amber」が到着する。きっと手に負えない厄介な原石に違いない、
ドミニカやメキシコが由緒正しき紳士淑女であるならば、今取り組んでいるアジア赤道地域の琥珀は、すべからく悪道、野生児。カッターの偽らざる実感である。
原石が持つ粗野な力強さ、それは激しい地殻変動、厳しい火山活動との遭遇を意味している。
これらの悪道、野生児達はどこまでも力強い可能性を秘めているように思えてならない。

ご紹介いたしました3点、ご興味をお持ちの方、ご連絡下さい。
(完売いたしました)

 - ボルネオ島の琥珀