Twilight

白日の喧噪が薄らぎ万物がその形姿を背景に溶け込ませる日没時、 今日を振り返り、明日に思いを馳せる。
窓に明かりが灯り、会話が始まる。
明日も良い一日でありますように.......。
Stone cutter (鉱物研磨職人) Aquilax O

1970年代ナチュラル スリーピング ビューティー ターコイズ

      2016/11/23


かれこれ10数年前でしたが、当時買い付けたスリーピング ビューティー ターコイズ の原石はすべて加工済み、完売になりました。当時かなり無理をして買い付けたロットでしたが(それでもグラム単価は現在の約10分の1程度)、思えば長い付き合いでした。それらの原石が抽斗から消え、現在は新たなロットからカットしています。先月21日の
GEM ナチュラル スリーピング ビューティー ターコイズ 15.90ct.(加筆)」がその1点目、そして今日の9.70カラットが2点目ということになります。

自分で言うのも変な話ですが、私という人間はかなり偏屈な部類に属するのではないかと思います。例えば素材としての原石に対する頑なな考え方。とにかく天然でなくてはならない。この一点張り。ドミニカンブルーアンバーにしても旧ロットのスリーピングビューティーにしても言えることですが、最初の出会いがあまりにラッキーだった。というのはサプラーヤーに恵まれ、最高グレードの素材を手にすることができた。ドミニカンブルーアンバーの場合、何度となく現地に足を運び、世界最高峰とまで評価される原石群を手にし、それらをカット研磨し、宝物として大切に保管してくださるコレクターの方へとお伝えすることが叶ったわけです。

この天然に拘り抜くという頑固さはなにも私に限ったことではないようで、同じような頑固者はアメリカにもいらっしゃる。
現在少しずつですが新たなロットとしていくつかの鉱山の原石を再収集しています。このスリーピング然り、モレンシ然り、キングマンもその仲間です。今後リリースするほとんどすべてのターコイズは新たなロットが素材になります。それら原石のサプラーヤーは長い年月をかけ、可能な限り鉱山直で原石を買い付け、年代別、グレード別に整然と保管している。ブルーアンバー業者ヘルマン・ディトリッチ氏(ドミニカ共和国在住)もそうですが、カット技術をなんらかの形で提示し証明できない限り、彼らから上質な原石を譲り受けることはできません。単にビジネス優先、金儲け至上とは考えず、天然素材の美しさ、稀少性を大切に考え、限りある資産を世界へあるいは次世代へと受け渡すことに意味を見出し、拘り抜いている偏屈者たちです。
「加工石=工業生産品。それらを「天然石」とは思っていない。」
これがターコイズを愛し続けてきた私の新たなサプライヤーの信念。私の考えもまた同じです。

全採掘量のわずか数パーセントといわれている天然のターコイズ、スタビで妥協すれば仕入原価は10分の一以下で済むのに・・・。そうは思っても、やはり天然物をカットし研磨するときの快感、気分の良さというのは、代用品で済まされる問題ではない。完成品の美しさもまったく違う。そもそも大自然に代替品など、存在しようもないわけです。

さて、リリース予定だった「アリゾナ1970年代ビンテージ ナチュラル スリーピング ビューティー ターコイズ 9.70ct. 」、これはダメです。
見れば見るほどダメです。
天然の美しさ、70年代スリーピングの艶やかな透明感が出ていない。形状にしても仕事がいい加減すぎる。
というのが先ほどの結論。
かなり小さくなると思いますが、これは再カット・再研磨します。

今日リリース予定の残り4点、アップは今夜になる予定ですが・・・。

 

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