Twilight

白日の喧噪が薄らぎ万物がその形姿を背景に溶け込ませる日没時、 今日を振り返り、明日に思いを馳せる。
窓に明かりが灯り、会話が始まる。
明日も良い一日でありますように.......。
Stone cutter (鉱物研磨職人) Aquilax O

スマトラ島シンパン ブルー・アンバー 22.00ct.

      2016/05/15

スマトラ島シンパン ブルー・アンバー 22.00ct. を告げる穏やかな未明の雨。 窓を開け放ち、寝静まった遠い街の光を、紗幕の雨脚越しにほろ酔い気分で眺めていたら、窓際に座り込んだまま、うとうとと寝入ってしまった。 日中、今度はアルプスの山々が春霞に覆われ、おっとりとまどろんでました。 このまま季節が進むといいのですが、新聞を開くと「8日遅れの花粉の飛翔」!!、.......しかも明朝は寒気が戻ってきそうです。良いことばかりではありません。 では、スマトラ島南部シンパン産ブルーアンバーについて書くことにします。 インドネシア領スマトラ島と言ってもピンとこない、そんな方も多分いらっしゃるのではないでしょうか。 インドネシア(正しくはインドネシア共和国です)の首都ジャカルタはジャワ島にありますが、スマトラ島はジャワ島の北西、マラッカ海峡に接する海上交通の要に位置し、島の半分以上は森林に覆われ、中央部を赤道が横断する高温多湿な熱帯の島です。特産物は石油、天然ガス、スズ、ボーキサイト、石炭などの天然資源。 とまあ小学校の社会の教科書のような説明文ですが、忘れられないのが2004年と2009年のスマトラ沖大地震と津波です。島北部のアチェ州を中心に10万人以上の命が奪われた大災害でした。ジャカルタ在住のアンバー業者の方から昨年末頂いたメールに、「今も災害の爪痕が残り、復興への道は容易ではない」、「日本はもっと深刻です、放射能の被害まで被ったのだから........。国と企業の欲と無責任さによって.........。」 たどたどしい英語を駆使してのメッセージが認められていました。 スマトラ島は大地震、津波、さらに火山噴火の絶えない島です。今年の1月10日にも3.11大震災と同じ「プレート間地震=海溝型地震」によるマグニチュード7.2が発生、海溝型地震が火山性地震や噴火を誘発、現在は破局噴火の可能性さえ論議されるなど、不安定な状況が続いています。 日本への影響も視野の範囲内、と判断すべきです。ぼくのブログに該当する方はいらっしゃらないでしょうが、もしいらっしゃたら地震学者さん、よろしくお願いしますね。 スマトラ島シンパン ブルー・アンバー 22.00ct. スマトラ島シンパン ブルー・アンバー 22.00ct. さてご紹介する「スマトラ島のブルーアンバー」ですが、これはこの島の太古の火山活動によって生成されたものです。年代は推定約4000万年前。スマトラ島からは考古学者を唸らせる化石入りアンバーも多数発見されています。手元にある「スマトラ・ブルー」の中にも化石入りが必ず含まれているに違いないとぼくは考えています。が、しかし、原石の数があまりにも多く、個々の詳細な観察にまで至っていない、というのが実情です。 今日は多くの原石の中から選び出した1点をリリースします。 何度も書いてきたことですが、上の3枚の写真(最後の2枚もそうですが)の深い青は自然光による発光色です。数千万年の時を経てなお輝きを失わないブルーアンバーのエネルギー。数億光年彼方から到達する宇宙の光にも似た神秘に満ちた世界。壮大なロマンだと思いませんか? いや、ここはぜひそう思って下さい。 次の写真は背面からの透過光によるこのアンバーの素の姿です。 僕の場合、アンバーの形は葉っぱであったり魚であったり、はたまた軟体動物であったり、そんな自然界からヒントを得てカットや研磨をしています。見方を変えると、そのような「形」が原石の内部にあらかじめ用意されている、というのが正しい表現ではないかと思います。つまり樹液が地球の重力にコントロールされている、ということです。 上の写真は背面からの撮影。内部に光が差し込んだすっぴん色です。 写真の右がトップ、左がボトム。 ボッテリと下に向かって膨らむのではなく、窄まっていく、というのがこのデザインです。 全体を縦方向、3つのうねる曲面で構成しました。表面(というか表も裏もないのですが)は二つの大きなうねりが交わっています。交わった稜線は波頭。 光の向きが変わると表情、そして色が変化します。 最後にカメラの位置をアンバーの上に移動。ほぼ正面上からの撮影です。順光による青い発光色、透過屈折による紅、この石の一番自然な姿です。 商品No.:NA120306 商品名:スマトラ シンパン・ブルーアンバー22.00ct. サイズ:幅 16.70mm、長さ 42.15mm、厚み16.10mm Lapidarist (Stone Cutter) : Akira Obata カラット数;22.00カラット リリースしましたが、これをペンダントトップに仕立て直そうと思います。 部分的な再カットも必要です。 ------------------------------------------------------------------

 - スマトラ島の琥珀